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Pale Blue、最大約40億円の文部科学省のSBIRフェーズ3に採択、 宇宙ゴミ低減に貢献する推進機の開発・実証へ

水ホールスラスタ 試験中写真

水ホールスラスタ 試験中写真

株式会社Pale Blue(以下、Pale Blue)は、文部科学省の中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)宇宙分野の事業テーマ「スペースデブリ低減に必要な技術開発・実証」に採択され、事業を開始しました。SBIRフェーズ3では、最大約40億の規模で超小型水イオンスラスタ、水ホールスラスタの開発および2027年度までに宇宙実証を行います。

軌道上に存在する宇宙ゴミの多くは、他の宇宙ゴミとの衝突等で発生する破砕物と、運用を終えた人工衛星で占められています。宇宙ゴミの低減のためには、今後打ち上げられる人工衛星に対して、宇宙ゴミとの衝突を回避する機能と、運用を終えた人工衛星が軌道離脱する機能を確実に付加することが必要不可欠です。推進機は単一の機器で衝突回避と軌道離脱の両機能を人工衛星に付加することができる唯一の機器であり、宇宙ゴミの低減において極めて重要な役割を担っています。

 

今後、衛星コンステレーションの成長等により10〜500 kgの小型衛星の打ち上げが増加する中で、推進機には、小型衛星に搭載可能であること、且つ導入ハードルが低いことが求められます。これに対し、Pale Blueは小型軽量化が容易かつ、安全・安価で調達しやすい水を推進剤とした推進機の開発を行い、市場投入を進めていきます。本事業では、10〜100 kg程度の衛星を対象にした「超小型水イオンスラスタ」と、100〜500 kg程度の衛星を対象とした「水ホールスラスタ」の2種類の推進機をそれぞれ開発し、宇宙での実証を行います。

 

SBIRフェーズ3は、革新的な研究開発を行うスタートアップによる研究開発を促進し、その成果を国主導の下で社会実装し、イノベーション創出を促進する制度(SBIR制度)です。この補助事業を実施する経費を補助することで、先端技術の社会実装の促進を図ることを目的としています。フェーズ3事業は総額最大約40億円の交付となり、3つの段階で構成されています。補助額は段階ごとに決定され、今回交付決定を受けた第一段階の補助金交付上限額は、約13億円となります。

 

Pale Blue 共同創業者 兼 代表取締役 浅川純 コメント

本事業に採択していただいたことを誠に光栄に思います。超小型水イオンスラスタ及び水ホールスラスタの開発を迅速に進め、宇宙実証までやり切ることでスピード感を持って製品を市場投入し、衛星コンステレーション事業者様に使っていただくことで宇宙ゴミの低減に貢献してまいります。それが当社のビジョンである宇宙産業のコアとなるモビリティの創成に繋がると確信しています。

 

Pale Blueについて

Pale Blueは、2020年に創業した東京大学発の宇宙スタートアップです。安全無毒である「水」を推進剤とした持続可能な小型衛星用推進機の技術革新および社会実装に取り組んでいます。今後の社会インフラの鍵を担う⼩型衛星の実⽤化に向けて、最大の課題となっている推進機に技術革新を起こすことで、宇宙産業のコアとなるモビリティを創成し、人類の可能性を拡げ続けます。

ウェブサイト:https://pale-blue.co.jp/

 

お問い合わせ先

株式会社Pale Blue 広報担当:奥原

メールアドレス:pr@pale-blue.co.jp

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