Pale Blue

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Pale Blue、世界初1U+水イオンエンジンを宇宙実証へ、伊D-Orbitと契約

株式会社Pale Blue(以下、Pale Blue)は、世界初となる1U+水イオンエンジン(PBI)の宇宙実証のため、D-Orbitの小型衛星ION Satellite Carrierへ搭載し2025年に2回の打上げを行います。さらなる宇宙実績を積み、従来の市場製品を凌駕するイオンエンジンをラインナップに加えることで、Pale Blueは小型衛星ミッションでますます需要の高まる軌道修正やスペースデブリ削減のニーズに応えていきます。

Pale Blue and D-Orbit shake hands

浅川純 (Pale Blue)、Renato Panesi (D-Orbit)

衛星が安定的にサービスを提供するうえで、軌道制御が重要な役割を果たします。それに加え、軌道離脱や衝突回避によるスペースデブリ削減の発生抑制が急務となっており、推進機を搭載する小型衛星も増え続けています。

 

Pale Blueの1U+水イオンエンジン(PBI)は完全モジュール化されており、市場に出回る類似サイズの製品の中では最高水準のトータルインパルス7,000Nsを実現します。水を推進剤として使うことで、安全性・取り扱い性・調達性など、性能以外にも複数の優位性を持ちます。さらにコンパクト設計で複数個付けによるクラスタ化が可能な推進機であり、より幅広い衛星のミッションに対応することができます。

Water Ion Thruster (PBI)

Water Ion Thruster (PBI)

今回のD-Orbitとの契約において、2回の打上げおよび宇宙実証のための運用をD-Orbitの小型衛星ION Satellite Carrierに搭載して行う予定となっています。ION Satellite Carrierは既に14件のミッションに成功しており、複数の衛星放出、ミッション機器の運用、宇宙実証を行っています。本契約における1U+水イオンエンジン(PBI)の宇宙実証に向けた打上げは2025年の6月および10月に予定されています。

 

Pale Blue 共同創業者 兼 代表取締役 浅川純 コメント

宇宙業界にとって革新的かつ持続可能なソリューションである、水イオンエンジンの世界初の軌道上実証ができることを大変嬉しく思います。D-Orbitとともに、推進機の性能や信頼性を宇宙で評価するという重要な一歩を踏み出すことになります。この協業を通じて、成長し続ける需要に応え、持続的な宇宙開発に貢献していきます。Pale Blueの水推進機は次世代の衛星ミッションを新たに形作り、人類の可能性を拡げ続けていくと強く信じています。

 

D-Orbit 共同創業者 兼 CCO Renato Panesi コメント

水推進技術は、まさにD-Orbitの考える持続可能な宇宙事業へのコミットメントに合致しています。Pale Blueの革新的な推進ソリューションを進歩させるため、軌道上実証に何度も成功し、実績があるION Satellite Carrierを活用して支援できることを非常に嬉しく思います。

 

D-Orbit 営業開発マネージャー 兼 丸紅 所属 高尾篤史 コメント

Pale Blueとの契約はD-Orbitにとって日本市場参入への重要な一歩となり、このような最先端の推進技術の実証を支援できることを非常に楽しみにしています。日本企業初の協業先として、この機会は日本の先進的な宇宙産業との関係を強化し、アジア圏へのリーチを拡大するという我々のコミットメントを象徴するものです。

 

Pale Blueについて

Pale Blueは「水」を推進剤とした推進機を3Uキューブサットから700kgの衛星まで、幅広いミッションに向けて提供しています。東京大学 小泉研究室の4名による2020年の創業後、様々な電気推進を開発し、世界中の企業・大学に納入しています。Pale Blueは推進機に技術革新を起こすことで、宇宙産業のコアとなるモビリティを創成し、人類の可能性を拡げ続けます。

ウェブサイト:https://pale-blue.co.jp/

 

D-Orbitについて

D-Orbitは、宇宙実績のあるサービス、技術、ミッション成功経験を兼ね備えた、宇宙ロジスティクスおよび輸送サービス業界のマーケットリーダーです。

2011年に設立されたD-Orbitは、宇宙市場のロジスティクス需要に取り組み始めた最初の企業です。例えば、ION Satellite Carrierは、軌道上で衛星を輸送し、機体毎の目的軌道に個別に放出できる小型衛星で、打上げから運用までの時間を最大85%短縮し、衛星コンステレーション全体の打ち上げコストを最大40%削減が可能です。また、スタートアップが開発した革新的技術、研究機関の実験、軌道上での試験を必要とする伝統的な宇宙企業の機器など、複数の事業者のミッション機器を搭載することも可能です。システム全体が冗長設計となっているION衛星は、エッジ・コンピューティング・アプリケーションやスペース・クラウド・サービスのためにレンタルすることができ、衛星運用者に軌道上でのデータストレージと高度なコンピューティング能力を提供します。

 

お問い合わせ

株式会社Pale Blue マーケティング&コミュニケーションマネージャー:奥原

メールアドレス:pr@pale-blue.co.jp

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