Pale Blueは、水蒸気式推進機(水蒸気式エンジン)の軌道上噴射に成功しました。今回のPale Blue創業後に開発した推進機はSTAR SPHEREプロジェクトの超小型人工衛星「EYE」に搭載され、初めて作動に成功し、今後は水を推進剤とした持続可能な小型衛星用推進機の技術革新および実利用の拡大をしていきます。
Pale Blueの水推進機を搭載した「EYE」は、2023年1月3日にSpaceXのロケットにより打ち上げられ、現在地球低軌道を周回しています。2023年3月3日に初めて水推進機の噴射を行い、約2分間の作動を実施、得られたデータから推力の生成を確認しました。
STAR SPHERは、ソニーグループ株式会社が今年サービス開始を予定している、「EYE」による宇宙撮影体験サービスで、Pale Blueの水推進機はサービス開始前の軌道投入のために使用される予定です。
「Pale Blueが開発した水推進機の宇宙での作動に成功し、STAR SPHEREプロジェクトの軌道投入に向けて大きな一歩を踏み出しました。宇宙の視点を通じて新たな価値観を創造し、地球・環境について学ぶ機会を提供する本プロジェクトに強い意義を感じています。今後も技術革新を進めて、宇宙産業のコアとなるモビリティを創成し、人類の可能性を拡げ続けます。」 Pale Blue 共同創業者 兼 代表取締役 浅川純
サイズ:9.0cm x 12.1cm x 12.1cm
質量:1.4 kg
必要電力:22 W(代表値 / 地上試験値)
推力:5.6 mN(代表値 / 地上試験値)
https://drive.google.com/drive/folders/16l54JKWbirx5SxEOrAui-zsBIsK3UZfx
公式サイト:https://starsphere.sony.com/ja/
「STAR SPHERE」は、宇宙をすべての人にとって身近なものにし、みんなで「宇宙の視点」を発見していくプロジェクトです。「STAR SPHERE」が大切にしている「宇宙の視点」とは、宇宙から見るというだけではなく、宇宙を通してものごとを捉え、考えてみることを意味しています。ソニーがJAXAの協力のもと、東京大学とともに開発した超小型人工衛星『EYE』はソニー製カメラを搭載し、操作シミュレータを用いることで、ユーザーが意図したカメラワークで地球や星々を撮影することができます。今後は撮影体験を一般向けサービスとして提供するほか、撮影体験を活用した、クリエイターやアーティストとの「宇宙視点の芸術」の創作活動や様々な企業との協業に取り組みます。本プロジェクトは、「宇宙の視点」を発見することを通して、新たな価値観や感動体験の創出を目指すとともに、地球・環境について学ぶ機会を提供します。
Pale Blueは、2020年に創業した東京大学発の宇宙ベンチャー企業です。安全無毒である水を推進剤とした持続可能な小型衛星用推進機の技術革新および社会実装に取り組んでいます。⼩型衛星実⽤化の課題となっている推進機に技術革新を起こすことで、次世代の宇宙モビリティ インフラ構築を実現し、科学技術の発展に貢献します。
ウェブサイト:https://pale-blue.co.jp/
株式会社Pale Blue 広報担当:奥原
メールアドレス:pr@pale-blue.co.jp