Pale Blue

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東大発宇宙ベンチャーPale Blue、3億円の研究開発支援Go-Tech事業に採択

株式会社Pale Blue(本社:千葉県柏市柏の葉5丁目4−6東葛テクノプラザ610号室、代表取締役:浅川純、以下「当社」)は、中小企業庁の令和4年度「成長型中小企業等研究開発支援事業」(最大補助額:3億円、以下「Go-Tech事業」)公募において、補助事業として採択されましたのでお知らせいたします。

当社は水とマイクロ波を用いた電子源*1の大電力化に関する研究開発を実施し、需要が高まっている50-100kg級人工衛星向け水推進機(プラズマエンジン*2)の事業化を進めます。今後、当社は小型衛星コンステレーションを中心とする50-100kg級衛星に向けた推進機の提供を拡大していきます。また、搭載した小型衛星の地球周回軌道における高度変更や、地球周回軌道から月周回軌道への軌道変更が可能となることによる、小型衛星の利用拡大および持続可能な宇宙開発を推進していきます。

共同創業者のうち3名。左から柳沼、浅川、中川

共同創業者のうち3名。左から柳沼、浅川、中川。

Go-Tech事業について

名称:成長型中小企業等研究開発支援事業(出資獲得枠)

概要:中小企業等が大学・公設試等と連携して行う、研究開発およびその事業化に向けた取組を最大3年間支援するもの

期間:2年度又は3年度

事業補助上限額:3年度合計で3億円

Go-Tech採択ページ:https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/sapoin/2022/220627saitaku.html

 

採択事業について

研究開発の名称:水を用いた人工衛星用電子源の大電力化に向けた研究開発

主たる研究等実施機関:株式会社Pale Blue

小型衛星を複数台同時に協調・連携させて使用する衛星コンステレーションなどにより市場が拡⼤しています。しかし、現在の⼩型衛星の大半は推進機を搭載していないため、能動的に軌道や姿勢を維持して運⽤寿命を⻑引かせることや、軌道を離脱させたりすることができず、人工衛星の打ち上げ台数の増加に伴い、宇宙ゴミ(デブリ)増⼤は深刻な問題となっています。

持続可能な宇宙開発を実現させるためには、人工衛星への推進機搭載を必須とし、人工衛星の軌道を制御しながら衛星サービスを展開・拡大していく必要があります。現在⼤型衛星に搭載されている推進機は、体積・重量・コストの観点から⼩型衛星に適⽤することは難しく、⾼圧ガスや有毒物を推進剤として使うため、環境への配慮や持続可能性の点においても問題があります。

当社は、本事業において安全無毒な水を燃料とした電子源を開発し、小型衛星へ水推進機の搭載を推進していくことにより、持続可能な宇宙開発を実現します。

水推進機

Pale Blueについて

Pale Blueは、2020年に創業した東京大学発の宇宙ベンチャー企業です。安全無毒である水を推進剤とした持続可能な小型衛星用推進機の技術革新および社会実装に取り組んでいます。⼩型衛星実⽤化の課題となっている推進機に技術革新を起こすことで、次世代の宇宙モビリティ インフラ構築を実現し、科学技術の発展に貢献します。

 

お問い合わせ先

株式会社Pale Blue 広報担当:奥原

メールアドレス:pr@pale-blue.co.jp

 

用語解説

*1 電子源

電子源とは、衛星の電気的中性を保つために、イオンと同数の電子を外部に放出する装置です。

*2 プラズマエンジン

プラズマエンジンとは、推進剤をプラズマ化し、イオンと電子を電気的中性を保ちながら宇宙空間に放出することで推進力を得るエンジンです。プラズマエンジンにはいくつかの方式があり、2枚以上の穴の空いたグリッド間に電圧を掛けて、その電位差でイオンを加速するイオンエンジンや、正極と負極(電子源)の間で電位差を設け、負極(電子源)から放出した電子が正極に向かう間に電離衝突によってプラズマを発生させ、空間電位によってイオンを加速するホールスラスタなどがあります。イオンエンジンやホールスラスタなどのプラズマエンジンは、衛星の電気的中性を保つために、イオンと同数の電子を外部に放出する電子源の搭載が必須です。

従業員集合写真

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