株式会社Pale Blue (本社:千葉県柏市、代表取締役:浅川純、以下Pale Blue) は、世界で初となる水イオンエンジンの軌道上作動に成功しました。
水イオンエンジン「PBI」
Pale Blueは人工衛星用の水イオンエンジン(製品名:PBI)の軌道上作動に成功しました。水を推進剤とするイオンエンジンが宇宙空間で稼働したのは世界初です。当社が独自開発したPBIは、すでに量産体制を確立しており、国内外のパートナーへの納入を進めています。
【PBIの主な特徴】
優れた性能と柔軟なミッション対応: 1U+(約10cm四方)という手のひらサイズでありながら、高いトータルインパルス※を実現し、軌道維持をはじめとする様々なミッションに貢献します。複数台を組み合わせてクラスタ化でき、より幅広いサイズの衛星や多様なニーズに応えます。
素早い起動による高効率な運用: 噴射までの暖気時間が短く、必要な時にすぐに作動できます。これにより、衛星運用におけるサービス中断を最小限に抑え、ミッションの効率を飛躍的に向上させます。
安全性とコスト効率の両立: 推進剤に安全で取り扱いが容易な水を使用するため、サプライチェーンの複雑さを解消し、開発から運用までの総コストを大幅に削減します。
※推進機が作動することで変化できる、衛星の姿勢や軌道の運動量の総量
この度、水イオンエンジン「PBI」の軌道上作動成功という大きなマイルストーンの一つを達成す ることができました。PBIは、安全性・取り扱い性・調達性に優れた推進剤である水を使用し、約10cm四方と非常に小型でありながら高い性能を持つ、世界でも類を見ない推進機です。この製品・技術が、今後の宇宙開発や衛星利用の可能性を拡げることに繋がると確信しています。ご支援いただいた全ての皆様に深く感謝するとともに、PBIの社会実装に取り組んできたPale Blueのチームを心から誇りに思います。
電気推進分野で世界最大の学会である国際電気推進会議(International Electric Propulsion Conference)で、共同創業者兼取締役の中川が今回の水イオンエンジンの実証を含む3本の学会発表をします。
日時:2025年9月14~19日
場所:インペリアル・カレッジ・ロンドン
Pale Blue、世界初1U+水イオンエンジンを宇宙実証へ、伊D-Orbitと契約(2025年1月8日)
https://pale-blue.co.jp/jpn_news/541/
Pale Blue 広報担当
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